第61章 これでようやく巻き返せる

10組の教室。

市川詩織は高田武に丸一日メッセージを送り続けたのに、返事は一つもなかった。さすがに、もう黙っていられない。

昨夜、橘結衣に張られたあの平手打ち――あれは、きっちり覚えている。必ず痛い目を見せてやる。

市川詩織はそのまま高田武に電話をかけた。

……出るまで、やけに長い。

ようやく繋がった瞬間、市川詩織は畳みかける。

「送ったメッセージ、見た? 武さん、あの橘結衣、ちゃんと痛い目に遭わせてよ!」

電話の向こうで、高田武はミイラみたいに包帯だらけでベッドに転がっていた。全身、まともなところがない。

市川詩織の声を聞いた途端、理性が吹き飛んだように怒鳴り散らす。

「...

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